李登輝訪日特集D

日台の絆はさらに強まるー李登輝氏の歓迎陣に参加して

台湾研究フォーラム会長 永山英樹 ブログ「台湾は日本の生命線」より転載

本五月三十日、来日する李登輝氏を歓迎すべく、我々日本人や在日台湾人などおよそ二百人は成田空港の到着ロビーに集まった。

李氏がロビーに姿を現したのは午後一時過ぎ。通路の左右に歓迎陣が立ち並ぶなかを、手を振りながら、あるいは握手を交わしながら、笑顔でゆっくりと通り過ぎた。歓迎者もいっせいに日の丸、緑の台湾旗、李登輝友の会旗を打ち振りながら大歓声を上げ、「台湾万歳」「李登輝先生万歳」の合唱も轟き渡っるなど、実に感動溢れる光景だった。

李氏は午後四時にホテルに到着する予定だった。そこで我々は都内の宿泊ホテルに向かい、花束であらためて歓迎することにし、参加を呼びかけた。急な呼びかけであり、また李氏のホテル到着が十五分ほど早まったため、ホテルの玄関前で出迎えることのできた歓迎者は二十〜三十人に止まったが、それでもここでも華やかな歓迎ができた。

帰宅後、衛星放送で台湾のテレビ各局のニュースを見たが、空港での歓迎ぶりが大きく映し出されていた。「台湾に冷たい」と思われがちな日本人の熱狂的な歓迎振りに、意外に思う台湾人は多かったのではないだろうか。私は台湾人記者たちからインタビューを受けたが、やはりまず聞いてくるのは、「なぜ日本人はここまで李登輝氏を歓迎するのか」だった。

これでだいぶ日本人の名誉も挽回ができたのではないだろうか。

なお今日の日台メディアの関心は、李氏が靖国神社に参拝するかどうかに集中した。李氏は機内や空港において、靖国神社参拝を検討していると語ったからだ。
日本のテレビ局が報道するかどうかはわからないが、台湾のテレビ局は次のように語る李氏を報じていた。

「(参拝の)時間は決めていません。折角来たのだから、兄貴に会わないといけないと思っています」(※込み上げる涙を抑えた、絞り出すような声に聞こえた)

「自分の兄貴が祭られている。もしあなたがそうだったら、(参拝するかどうかに関して)どういう気持ちでいるかは言わなくてもわかるでしょう」、(※マイクを向ける記者に指を指しながら、優しく教え諭すように。周りを取り巻く日本人記者たちはそれを聞きながら、「その通りだ、その通りだ」と、何度も頷いていた)

ついに李氏は東京に入られた。これまで中国の顔色をうかがう日本政府のため、困難とされていたことがようやく実現したのだ。それが可能となった理由の一つとして、李氏の政治的影響力が減退していることを指摘する向きもある。たしかに総統を退任して七年が経ち、台湾国内での影響力がかつてほどはないことはたしかだろう。だが日本に対する影響力はどうであろうか。

これまでの日本人の台湾への認識や好感の高まりは、李氏の存在あってこそのものである。言わば李氏あってこその今日の日台関係なのだ。その李氏が東京に入り、そしていよいよ奥の細道へと、日本文化の探求の旅に出かけるのだ。少なくとも「台湾人は中国人ではない」「台湾は中国とは違う」と言った理解は、日本人の間でさらに深まることだろう。李氏の靖国参拝の意向表明だけでも、大勢の日本人が感激し、励まされたはずである。日台の絆はいっそう強いものとなって行くはずだ。

これほどの威力を持つ人物は、他にそうはいまい。今日の日本人の歓迎振りを見ながら、そのようなことを強く思った

 

Yahooブログ 平成19年李登輝先生来日特集もあわせてご覧ください。

 

     

 

 

 

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