国家の条件

 

台湾は国かどうかという議論があるが、最近この問題に決着をつけられる一つの根拠を発見した。
 私は台湾は国家であるという結論に達した。これからその根拠を話さなければならない。ここでいう国、または国家というのは近代的な国民国家のことであり、昔の王朝時代の国の概念とは異なる。
 国家の条件とは何だろう。どうすれば国家であり、どうすれば国家ではないのか。私はこれを考えてみた。世界中の全ての国家には存在し、また香港やマカオなどには存在していないものである。
 住民が自らの投票により元首、首長を選ぶ場合は国家といえるのか、これは実は関係ない。これだと社会主義一党独裁や、中東の産油国に見られる国王独裁の国は国家ではないということになってしまう。私が発見した根拠は全ての国家が有しているものである。ただもちろん21世紀を迎えた現在、独裁国家というのは国家としては未成熟といってよい。民主主義といっても国情を考慮しなければならない。その国にはその国にふさわしい民主主義体制がある。アメリカ式の民主主義が全ての国にあてはまるとは限らない。だが民主主義が全く存在しない国というのも極めて封建的で時代錯誤といえよう。産油国のように税金ただ、学費もただ、医療費もただというぐらい福祉が充実していれば民主主義などなくてもいいかもしれない。だが中国や北朝鮮のような国は世界的に見ても政治後進国といっていいだろう。
 軍隊を保有していることは国家の条件といえるだろうか。これも違う。人口9000人のナウル共和国や、1万5000人のパラオ共和国に軍隊は無いだろう。おそらくアメリカあたりに全面的に国防を依存しているに違いない。
 独自の通貨を保有していることだろうか。これも違う。カリブ海諸国には米ドルを使っている国家がいくつかあるし、つい最近南米のエクアドル共和国は極端な経済難により、独自通貨を放棄して米ドルに変えてしまった。その一方で国家ではないはずの香港、マカオにはそれぞれ独自通貨がある。
 「主権」があれば国家、なければ国家ではないというのは意味不明な議論だ。これだと主権とは果たして何のことなのかわからない。日本は、領事館に外国の官憲が勝手に侵入したり、歴史教科書をつくるのに近隣諸国条項なるものがあったり、首相の靖国神社参拝に対して外国の外相が「やめなさい」と「厳命」したりする。日本にはまだ真の意味での国家主権が確立していない。
 では国家と国家でないものの違いはなんなのか。
私が発見した国家の条件とは外交の権利を有しているかどうかだ。こればかりは香港、マカオには無いが、ナウルにもパラオにもキリバスにもツバルにもある。現在香港、マカオは外交と国防以外の自治権を持つとされている。経済面ではある程度自由に活動できるであろうが、自由な外交はできないはずだ。独自の領事業務はできるが、それをもってして香港に独自の外交権があるとはいえない。
 台湾は香港と違って独自の外交の権利を有している。どっかの図体だけでかい国にいろいろ干渉されたり、妨害されたりするが、実際のところ、その図体だけがでかい国は台湾の外交活動を邪魔することができても、自由に操ることはできない。
 よって台湾は独立国家であるという結論に達する。国連に加盟していないことは国家ではないということにはならない。確かに現在では台湾を除く全ての国家が国連に加盟したが(スイスも加盟した)、つい数年前まで国連に加盟していない国家は結構いくつかあった。これらの国々は数年前まで国家ではなかったということにはならない。韓国が1989年まで国家ではなかったということにはならないだろう。
 台湾が世界中から国として認められていないから国家ではないというのは間違いである。台湾は世界26カ国と外交関係を樹立している。中国は世界二十数カ国から国家として承認されていない。日本とアメリカは北朝鮮から国家として承認されていないが、果たして日本とアメリカは国家ではないのだろうか。台湾承認国はあまりにも少なすぎると主張する中国人もいるが、それならば中国は60年代まで承認国も少なく、国連にも加盟していなかったのだから、その時点で国家主権を放棄し、中華民国の支配下に入らなければならなかったことになる。もう現在では中国は世界の多くの国々から承認されているのだからそれでいいのだ、と主張する人もいようが、それならば台湾だってこれから世界各国の承認を得られればいいということになる。
 中国は現実問題として台湾に対する主権を有していないし、理論的に見てもそのような権利はない。中国は「台湾の将来は13億の人民が決める」と述べているが、これほど傲慢で破廉恥で非理論的な議論はめずらしい。台湾国民の意志を全く無視して、外国が台湾の将来を決めるとは民主主義のかけらもない。もちろん中国は民主主義が存在しないので、中国政府にはこのような世界の常識的なことが理解できないのであろう。また、先ほどの中国の主張にはもう一つ矛盾がある。中国の13億の人民は国政に対するいかなる意思表示もできない状態である。よって中国の13億の人民は台湾の将来を決める権利を政府から与えられていないに等しい。
 結論を一言で言えば、台湾は外交の権利を有しており、それゆえに台湾は独立国家であるといえる。
 この理論で言えばパレスチナは国家としての条件を満たしていることになる。パレスチナは独自の外交活動を展開し、アラブ諸国首脳会議にも参加し、アラブ諸国から国家としての承認を受けている。
 そうなると、チベットや東トルキスタンはどうなるのか、という議論が出てきそうだ。チベット亡命政府が発行する冊子には「われわれの祖国チベットは紛れもなく独立国家である」とかかれているが、残念ながら現在のチベットは国家とはいえない。中国に植民地支配され、外交の権利を奪われている。一般的に植民地状態にある地域を国家と呼ぶだろうか。もちろん、チベット、東トルキスタンは第二次世界大戦後、全世界規模で植民地主義が終焉していく中で中国に侵略されたのだから、中国の植民地支配は明らかに不当なものである。当然ながらチベットと東トルキスタンは独立しなければならない地域で
ある。

 

  

 

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