日台共栄の夕べ 櫻井よしこ氏講演会レポート
 
 

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 2007年12月24日、「日台共栄の夕べ」が東京都千代田区のアルカディヤ市ヶ谷で開催された。今年1年を締めくくる最後のイベントということもあり、会場には約300人の参加者が集まった。
午後2時半、李登輝友の会神奈川支部事務局次長の渋谷陽子氏の司会により始まり、黄文雄氏と金美齢氏が挨拶を行った後、2時50分ごろから櫻井よしこ氏の講演が始まった。演題は「日本と台湾の大切な関係」。以下に内容を簡単に要約したいと思う。

 21世紀を迎えた今日は、他国の影響をもろに受けやすい時代であり、日本と台湾は似たような脆弱性を有している。アメリカと中国という2大国が日台に多大なる影響力を及ぼしているのだ。

 特に2007年に入って国際社会を揺るがす重大な変化が起きている。ライス国務長官は台湾名義での国連加盟を問う国民投票に反対の姿勢を示し、台湾に衝撃を与えた。また1年ほど前からアメリカは北朝鮮への融和姿勢を強め、平和協定締結やテロ支援国家指定解除などが計画されている。一方で米中関係も緊密化の度合いを深めている。また、アメリカ大統領選挙で支持率をリードしている民主党のヒラリー候補は、中華人民共和国をアジアの盟主とみなし、日台を全く重視していない。

 結局のところ日本国は日本が守るしかないし、台湾国は台湾が守るしかない。結局その国の民族がしっかりしていなければならないのだ。両国の政府、政治家はどこまでそのような自覚を持っているだろうか。国を守ることに対する認識の甘さもまた、日台両国の共通点である。

 福田首相は28日から中国を4日間の日程で訪問する予定である。11月に米国を訪問したときは26時間しか滞在していない。福田政権の外交顧問は媚中派の官僚ばかりで占められている。官僚が国のために体をはって努力をする人ばかりとは限らないのだ。

 今まで歴史認識でも教科書問題でも経済問題でも東シナ海の油田問題でもODAでも全て日本が一方的に理不尽な妥協を強いられ続けてきた。それでも媚中派の政治家、官僚はなおのこと中国に従属しようと努力を続けている。

 日本は東シナ海の領海内にある資源を採掘し、日本が独立国家であることを示すべきだ。それは台湾への強力なメッセージとなることであろう。台湾が独立し、日本も真の独立を果たし、それぞれが自立して日台両国がお互い手を取り合ってがんばっていきましょう。

 質疑応答では3人の方から質問があがった。滋賀県から来た男性が、シナとアメリカは話がよくまとまるのに、日本とアメリカとの間ではなぜ話が合わないのか(例えば米国産牛肉輸入問題では1年以上揉めている)質問したところ、櫻井氏は、中国もアメリカも決断をくだせる国だが、日本は決断を下せない、決断してもなかなか実行できない、このような日本の姿勢に米国から信頼を得られないということを指摘した。

 米国の大学院に留学生している男性は、日本の若者が国を愛する気持ちを持つようにさせるにはどうすればいいか質問したところ、櫻井氏は、自国の歴史を学ぶことの重要性を強調。歴史を知らない人間は食べて寝るだけのブタと同じである。日本の歴史を知らなければ日本人ではない、台湾の歴史を知らなければ台湾人ではないと指摘した。

 静岡から来た男性は、自分としては右翼ではなく、ごくごく常識的な考え方を持っているつもりだが、しかし世間一般と比べると自分の思想は少数派であり、極右と見られてしまう。マスコミが極端に偏った報道をしていることが原因として挙げられるがどう思うか、という問いに櫻井氏は、自分は意識的な楽観主義者であり、絶対に失望はしない。日本に保守はたくさんおり、保守は確実に増えている。憲法改正や核武装に関する議論など、10年ほど前の日本では口にしただけで政治生命が絶たれるような状況であったが、現在では堂々と言えるようになっている。時々田久保忠衛氏に相談すると、「私が若いこと比べるとずいぶん良くなったんですよ」という返事が返ってくる。今後も必ず良くなると信じているし、絶対に勝ってみせる、という心強い答弁を行った。

 最後に田久保忠衛氏が閉会の挨拶を行い、日本の指導者も台湾の指導者も中国の微笑外交に騙されてはいけないと主張した。
午後4時過ぎに第1部の講演会が終了し、午後4時半過ぎから第2部の大忘年会が行われた。
 
 こうして2007年最後の台湾関連のイベントが終了した。来年はいよいよ二大選挙が行われる勝負の年である。2008年を1週間後に控え、勝負の年への決意を新たにした1日であった。

挨拶をする黄文雄氏と金美齢氏

 

演説を行う櫻井よしこ氏

 

300人近い聴衆で埋め尽くされたアルカディヤ市ヶ谷。

 

You tube動画 櫻井よしこ講演会

 

 

     

 

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