インターネットの限界と可能性

日本が中国とは根本的に異なる民主主義国家であることは言うまでもない。政治家は国民からの選挙で選ばれ、言論の自由が保証され、首相であっても遠慮なく批判することが可能である。
 とはいっても、今日の日本の言論、報道の状況には疑問を抱かざるを得ない。具体的に言うと、書籍、雑誌の分野では比較的正常な言論が展開されていると思うのだが、新聞に関しては朝日や日経などの売国的なメディアが、ただ単に売国的なだけでなく、事実を隠蔽したり、時には事実と異なる報道をすることさえある。もっとひどいことに最も世論への影響力が大きいはずのテレビにおいては、報道すべき事実を隠匿し、滑稽で的外れな言論が展開されている。しかも何の専門知識もない芸能人などをコメンテーターとして出演させ、低レベルな発言を繰り返したりもしている。彼らの発言内容は、単なる個人サイトの管理人である私よりも知識が乏しく、意見が低レベルであるとしか思えない(私の論説がすばらしいなどと言っているのではない。彼らの意見がそれくらいレベルが低いといいたいのだ)。
 さて今回は、新聞、ラジオ、テレビに次ぐ第四のメディアと言われているインターネットについて語らせていただく。だがそのまえに、もうちょっと既存のメディアについて、分析してみよう。
 テレビは言うまでもなく、最も見る人が多く、最も影響力の大きいメディアである。人々の食事やファッション、恋愛や結婚に至るまで様々な分野に深い影響を及ぼしている。ただしこのサイトはファッションや恋愛について述べるものではないので、こういった話題ははじめから取り上げない。ニュースや討論番組などは、ドラマやバラエティーに比べると視聴率は低いが、それでも通常数百万人が見ている。テレビ朝日の報道ステーションにいたっては毎日一千万人が見ている。当サイトの十万倍である。報道ステーションは土日には放送されないが、それでも年間25億人が見ていることになる。当サイトのアクセス数が報道ステーションの一日分の視聴者数に追いつくには274年、一年分の視聴者数に追いつくには68493年かかることになる。言うまでもなく、不可能な話である。
 続いて新聞。読売新聞の発行部数は一千万部、朝日新聞の発行部数は800万部である。日本経済新聞の発行部数は300万部である。これら新聞の影響力も無視できない。朝日新聞が今まで日本を貶めるためにどれだけ「貢献」してきたか、計り知れないものがある。また、日本企業の中国への爆発的な進出には日本経済新聞が大きく貢献している。中国に有利な情報ばかりを流し、実際に現地の企業がどれほど苦労し、失敗を繰り返しているかはほとんど報道しない。
 雑誌も一定の影響力を及ぼしている。週刊新潮などは発行部数約100万部を誇っている。週刊誌によって辞職に追い込まれた国会議員やニュースキャスターもいるぐらいだ。「SAPI」Oが世論に対してじわりじわりと与えている影響力も見逃せない。
 書籍についてはどうだろうか。本を出すということは、テレビや新聞で意見を述べるよりもはるかに膨大な労力と時間がかかり、本を出すということは一種の名誉であるにもかかわらず、書籍の影響力はきわめて小さいといわざるを得ない。せいぜい小林よしのり氏がある程度世論に影響を及ぼしたぐらいで、それ以外ではいかなる著名な言論人の著書であっても国政や世論に大きな影響を及ぼした例は極めてまれであろう。
 残念ながら、最も影響力の大きいテレビの報道の質が最も低いといわざるを得ない。疑問に感じる方もいるだろうが、テレビがチベット問題について取り上げたのを見たことがあるだろうか。2002年に日朝首脳会談が行われるまで、テレビがどれほど拉致問題を取り上げてきただろうか。テレビはあまりにも市場経済に呑み込まれすぎていないか。視聴率を高めるだけのために、ただ「おもしろい」番組を作ればそれでいいと思っているのではないか。メディアの本来あるべき姿を失っているのではないだろうか。
 さて、インターネットについての話に入る。インターネットは第四のメディアといわれている。日本でインターネットが普及するようになって十年程度だが、すでにインターネットの情報量は膨大なものになっている。インターネットにはくだらないコンテンツも多いが、テレビが伝えないような充実した内容も多い。
 インターネットには既存のメディアと大きく異なる特徴がある。年齢、学歴、職業、経済力、知名度に関係なく、誰でも自分の意見を発表できるという利点がある。インターネットが存在しなければ、私が自分の意見を不特定多数の人に発表する機会は永久に訪れなかったかもしれない。インターネットが存在しないという仮定で、私が自分の意見を発表するとしたら、大学の博士課程を出て、そのまま大学に残って研究を続け、助教授になるまで地道に研究を続ける。いきなりたくさんの文章を書いて出版社に持っていくなどの可能性があるが、いずれも見込みがほとんどない。
 それにしてもインターネットの情報量は膨大である。中国、台湾、チベット、東トルキスタンなど、テレビや新聞では知ることのできない情報に触れられる。インターネットではマイナーな観光地の情報も、マイナーな国家の情報も、奇妙な宗教団体の情報も、ポルノ画像やグロテスクな死体の画像も簡単に手に入る。
だがインターネットには限界がある。インターネットの政治や世論に対する影響力はあまりにも小さい。いくらインターネットで正論を展開しても、報道ステーションの間違った主張の影響力には到底かなわない。比較的世論への影響力が大きい2ちゃんねるでさえ、1日あたりの閲覧者は報道ステーションの視聴者の百分の一程度である。
私がこうして「日本人台湾独立促進会」のサイトを立ち上げ、論説を発表していることは、無駄な努力かもしれない。それでも私はやめようとは思わない。なぜやめないのか。何もしないよりかは、何かをしたほうがましだと思っているからだ。百人か千人程度でもいいから、人々の知識や考え方を変えたいのだ。
一人一人の力はわずかでも、みんなが力をあわせれば大きな力となるはずである。中国のような独裁国家では、国家主席という世襲されない皇帝の権力と影響力は絶大である。現在の中国における反日感情は先帝である江沢民の意思によるところが大きい。法輪功に対する過酷な弾圧も江沢民一人の意志によるものである。だが民主主義国家はちょっと違う。もちろん日本でも首相の影響力は大きなものがあるが、定期的に国民からの審判を受けなければならない。昨年の参議院選挙では民主党が躍進し、共産党が後退したが、これが国民の意志である。当然ながら一人一人の一票の影響力はゼロに近い。自分ひとりが選挙に行こうが行くまいが、日本は全く変わらないだろう。だがその一人一人の一票が積み重なって、日本が動くのである。それが民主主義である。民主主義国家では国民一人一人の力が大切なのである。
私はインターネットの限界を理解しつつも、インターネットの可能性を信じたいと思う。いや、信じるのではなく、自分でその可能性を広げていくのだ。今後もサイトの内容を充実させ、アクセス数を伸ばすための努力を怠るつもりはない。何もしなければ何も変わらない。しかし努力すれば千人ぐらいには影響力を行使できるはずだ。ゼロよりは千のほうがはるかにましである。そしてさらにみんながみんなに影響力を及ぼしていけば、きっと大きな力になるのではないか。
かくいう私も、インターネットによって影響を受けた人間の一人である。私は90年代中ごろから台湾は独立すべきだと思っていたが、自ら行動を起こそうなど考えもしなかった。そんな私を変えたのが発行部数6000部のメールマガジン「台湾の声」である。台湾の声を毎日見ているうちに、自分も何かをせずにはいられなくなった。自分も台湾のために何かがしたいと思った。そんな時、台湾独立を応援するサイトがネット上にあまりにも少ないことに気づき、特に掲示板は皆無に近いことに気づき、自らその先駆的なサイトを立ち上げることにしたのである。
ところで、すでにネット上では台湾に関する情報は膨大で、数限りなくある。アクセス数が当サイトの十倍以上のものも珍しくないし、情報量も比較的充実している。すでに日本では台湾に対する関心が十分高いことが窺える。しかし、不思議なことにそれらは観光、生活、グルメなどの情報に偏っており、政治情勢を扱ったものが極めて少ない。私がいろいろ探してみた中で、台湾独立を応援する個人サイトは片手で数えられるぐらいしかない。しかもアクセス数にいたっては、事実上当サイトが台湾独立を応援する個人サイトの中では最多となっている。掲示板にいたっては、当サイトの掲示板は発足した当初から、台湾の政治問題を専門に扱うものとしては最も活発な掲示板となっていた。私のサイトがすごいといいたいのではない。それくらい台湾の政治に興味を持つ人が少なかったのだ。人間とはこれほどまでに政治に興味がないのだろうか。もちろん人間は政治ばかり考えて生きているわけではない。私だって仕事をしているわけだし、旅行やドライブに出かけたり、おいしい物を食べたり、人それぞれ興味や関心は多種多様である。
それにしたって台湾の政治問題を扱ったサイトの少なさ、アクセス数の少なさにはがっかりさせられる。だが私は前向きに考えたいと思う。ネット上において台湾政治は未開拓の分野である。台湾の観光情報があれほどたくさんあるということは、少なくとも台湾に関心を持っている日本人は多いのだということがはっきりしている。きっと膨大な「市場」が眠っていると解釈できないだろうか。まだまだ未開拓の「市場」である。類似サイトが極端に少ないということは私自身にとってはチャンスでもある。今後も可能性を信じて、新聞、テレビなどの既存メディアと対抗していくつもりである。
当面は有名な台湾の観光情報サイトに追いつくことが私の目標となる。私はこれらのサイトを決して敵視しているわけではない。これもインターネットの特徴の一つだが、テレビや新聞と違い、インターネットは「奪い合い」という現象が少ない。一方のサイトのアクセス数が伸びれば他方のサイトも伸びるということが期待できる。テレビではこうはいかないだろう。
だが私はテレビや新聞のメディアとしての重要性を否定しない。インターネットの普及のほか、ケーブルテレビやスカイパーフェクトテレビなどの影響で、既存の地上波テレビ放送も勢いを失いつつあるが、それでもテレビのメディアとしての地位はおそらく不動のものだろう。日本全体にとって最も望ましい状態とは、テレビが、真実と正論を伝える正常なメディアになってくれることであるが、当分先のことになりそうだ。
しばらくの間、我々はネットの分野でがんばるしかない。私は自分のやっていることが、自分の一人の力でできるとは到底思っていない。掲示板などを通じて、多くの方々の協力を必要としている。みんなで様々な情報交換や意見の交換を行っていきたいと考えている。ときには私も間違ったことを述べ、それを指摘されることがある。以前、当サイトの歴史の部分で1945年に「日本政府が台湾を中華民国政府に返還」と書いてあったのだが、掲示板で「日本は台湾を『返還』してはいないのではないですか」と指摘され、私は自分の間違いに気づき、まもなくサイトの内容を訂正した。このように、みんなの力をあわせ、一人一人が協力し合うことが大切である。どんなに些細なことでも、何もやらないよりかはましなのだ。


(台湾独立を応援する個人サイトはほかに美麗の心南島というすぐれたサイトがある)

 

     

 

 

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