無視できない国民党主席選挙

7月16日に国民党主席選挙が行われる。現職の連戦は以前から不出馬を表明。馬英九と王金平の一騎打ちとなっている。
国共内戦で中国から逃亡してきた老世代に代わり、これからは台湾生まれの新世代が国民党を引っ張っていくことになる(とはいっても馬英九は香港生まれだが)。
今回は国政選挙でも地方選挙でもなく、一野党内の選挙に過ぎないが、国政で第二政党、地方レベルでは第一政党の国民党の主席を決める選挙はその後の台湾に与える影響も大きく、決して無視することはできない。
この選挙の投票有資格者は103万人、全国約600箇所の投票所で行われる。そのうち台北市には56箇所の投票所が設置されている。
馬英九が主席となったら国民党はますます中国色を強める可能性が高い。王金平は国民党本土派の代表的存在と見られるが、この数年の王金平の言動や行動を見ると、あまり期待はできないかもしれない。彼は「永遠に台独に反対する」「私が主席になれば中華民国は永遠に存在する」などと述べているし、主席当選後に訪中する意向をも示している。
つまり、どちらが主席になっても国民党が台湾寄りになることはそれほど期待できないのだが、とはいえ、どちらかと言えば王金平が主席となったほうが台湾全体にとっては好ましい。馬英九は所詮顔だけがとりえに過ぎないが、何気にルックスと派手なパフォーマンスで国民的人気を獲得しており、08年の総統選挙で勝ってしまう可能性も有る。そうなると政府までもが中国色を強めることはほぼ確実であり、台湾にとってあまりにも大きな試練となる。
王金平に最近見られる中国寄り傾向は主席選挙に勝ち抜くために中国派からも幅広い支持を得るためのパフォーマンスの可能性もある。王金平はそれほど国民的人気が高いわけでもないので08年の総統選挙に彼が立候補すれば再び緑陣営に勝利がもたらされる可能性が高くなる。それから、私は外省人を差別するつもりはないが、総統選挙の候補者は香港生まれの馬英九よりも台湾生まれの王金平の方がふさわしいと考えている。外省人であることは構わないが台湾出身者とすべきだ。
国民党所属の立法委員の中では38人が王金平支持、26人が馬英九支持という情報もあるが、世論調査ではやはり馬英九のほうが人気があり、情勢は不確定だ。王金平のほうが確かに組織動員力はあるが、馬英九の個人的魅力による動員力も無視できない。
いずれにしろ、現時点ではどちらが勝利をおさめるのか、主席決定後の国民党の方向性などははっきりとは予想しにくい。
国民党の主席が必ず08年の総統選挙の候補者とは限らない。連戦が名誉主席の地位として影響力を留め、08年の総統選挙では、連戦が三度目の正直に出る可能性も否定できない。実は私はそのほうが望ましいと考えている。連戦はもともと国民から人気がないし、すでに総統選挙で2連敗中の連戦が再び総統戦に出馬すればほとんどの有権者はまたこいつか、と思うであろう。そうなれば台湾派に有利である。
私は中国国民党を応援する気などさらさらないが、最も望ましい形は、なるべく台湾の全政党が、中国のためではなく、台湾の国益のために働くようになることである。とはいっても現在の国民党には到底そんなことは期待できない。
連戦は8月19日、正式に主席を辞任し、後任へと譲ることになる。


王金平
1941年3月17日高雄県出身
台湾師範大学卒業
1975年立法委員に当選
1990年又出任国民党中央政策会副主任委?及び中国国民党中央政策会?政委??に就任
1993年から1999年まで立法院副院長
1999年立法院院長
2000年国民党副主席

     

 

馬英九
1950年7月13日香港九龍生まれ
台湾大学卒業
ハーバード大学で法学博士号取得
1984年中央委員会副秘書長
1990年国家統一委員会研究員
1992年法務部長
1998年台北市長選挙で現職の陳水扁市長を破って当選
2002年台北市長に再選

                         

 

馬英九はおもしろい写真が多かったのでたくさん載せているだけで、馬英九を応援しているわけではありません。

 

 

     

 

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