【書評】『米中が激突する日』

 

 李登輝友の会機関紙『日台共栄』9月号に私が書いた書評が掲載された。黄文雄氏の新著『米中が激突する日』の書評で、掲載されているのは241字。そこで今回は、李登輝友の会事務局に提出する前段階の作品444文字を掲載したいと思う。

 

中国の世界制覇への野望に警笛を鳴らす名著

 黄文雄氏の著書にはいつもながら豊富な具体例と膨大な情報が凝縮されており、いつもながら大いに勉強になる。『米中が激突する日』には中国、台湾、日本に米国を含めた東アジア情勢が論じられている。中国の無制限な帝国主義拡大の野望に対し、我が国日本はあまりにも危機感が欠如して無防備であるだけでなく、政治家もマスコミも中国に媚びへつらうだけである。そして台湾という小国がアジア、及び日本の平和と安全のためにいかに重要であるかがよくわかる。中国は台湾や日本を呑み込み、大中華中心の世界制覇を目論む一方で、太平洋の向こうには自由と民主主義を崇高の理念としている米国が対峙している。今や米中両国を頂点とした新たな冷戦が始まっているのである。その冷戦はいつ熱線となってもおかしくない。米中に挟まれた日本は共産党独裁を支持するか、自由民主主義を支持するかの選択を迫られるであろう。さらに日本にとって絶対に忘れてならないのは、アジアの防波堤とも言える台湾の存在なのである。

『米中が激突する日』 黄文雄 PHP研究所 ¥1000

 

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