大江康弘参議院議員講演会

 

 9月14日、東京都文京区の文京区民センターで、台湾研究フォーラム、日本李登輝友の会、李登輝学校などの共催で、台湾時局問題講演会が行われた。講演者は民主党所属の大江康弘参議院議員。台湾関係の講演会で現職の国会議員が講演するのは珍しく、日本における台湾独立・正名運動も徐々に影響力が高まっていることの現れであろう。
 私は少し早めに会場を訪れて準備作業を手伝った。そのときの様子を撮影した写真を以下に掲載しておこう。

   
     

 講演会は午後6時開始、三宅教雄・日本李登輝友の会理事、中津川博郷・前衆議院議員が挨拶を述べ、司会の柚原氏が大江議員の紹介を行い、鷲尾英一郎、奥村展三・両衆議院議員からの祝電を読み上げた。午後6時半頃から大江氏の講演が始まった。

三宅教雄日本李登輝友の会理事
中津川博郷・前衆議院議員

 現職の国会議員で経験も行動範囲も人脈も多彩な大江氏の話は多岐にわたっていたので、ここでは印象に残っていた話を紹介するに留めよう。
 大江氏は2004年6月に発足した日本台湾安保経済研究会の事務局長を務めている(会長は中津川博郷前衆議院議員、幹事長は長島昭久衆議院議員)。同研究会の目標は台湾人の観光ビザ免除恒久化、台湾人の外国人登録証の国籍記載欄中国から台湾に変更する、台湾が中華人民共和国の一部分とされてしまっている世界地図の変更、李登輝氏の訪日実現、台湾で発行された国際運転免許証の承認、以上の5つである。まさに台湾研究フォーラムや李登輝友の会が目標としていることと一致している。そのうち、台湾人への観光ビザ免除の恒久化は実現したが、そのほかは実現していないか中途半端な状態である。大江氏に言わせれば、これらは当たり前のことを当たり前にやろうとしているだけとのこと。

大江康弘参議院議員とカメラマン

 大江参議院議員は自身が所属する民主党への不信感を隠さない。党首就任間もない小沢一郎氏については、政策が社民、共産と変わらないと手厳しく批判。民主党はバラバラでまとまりがなく、チャンスが到来してもそれを生かすどころか自らピンチへと変える。民主党には政権を任せられない、この党が政権をとったら一週間で日本は終わりである、昨年の衆議院選挙では民主党は大敗したが、国民は見事に正しい判断をした、戦後60年を経て日本国民も成長を遂げた、など民主党批判を繰り返し、「本当は私も民主党を辞めたいんですよ!」と述べたときには会場から笑いと拍手が沸き起こった。
 その一方で大江氏は安倍新政権には大いに期待している。民主主義は時として衆愚政治の弊害がおきるときがある。そんなときに現れたのが小泉、安倍と続く強いリーダーシップを持った政権である。大江氏も心の中で安倍晋政権に声援を送っているという。

会場の様子。約120人が集まりました。

 当然ながら大江氏は日本の政界・マスコミ全般に対する不信感もある。日本にはまだまだ媚中派の政治家が多く、中国政府が日本を批判すれば、日本の政治家が代わりに日本政府への文句を言ってくれる。国会では親台派の議員よりも親中派の議員のほうが多い状況なのだ。2005年8月4日に大江氏を含む4人の国会議員が中国大使館に抗議文書を届けに入ったところ、NHKなどの日本のマスコミも取材していたにもかかわらず、実際には全く報道されずに無視されてしまう。こうした中で、中国に対して我々の信念を示していかなければならない。政治家と国民一人一人が力を尽くし、世論を盛り上げていかなければならない。

大江議員の講演終了時には盛大な拍手が沸き起こった。

 講演会終了後、午後8時から懇親会が行われた。多田恵氏司会の下、宗像隆幸・アジア安保フォーラム代表幹事、喜安幸夫・前台湾週報編集長、連根藤・台生報編集長らが挨拶を行った。
 最後は恒例の台湾万歳を三唱して解散となった。

 今回の講演会は日台関係強化の意味でも意義があったと思う。日台両国間は観光やビジネスの分野では深い関係にあるが、政治面では手薄である。日本のマスコミは、新聞はそこそこ台湾に関するニュースを伝えるが、テレビでは滅多に台湾に関するニュースを伝えない。テレビでは対中国、韓国関係をどうするかについてさかんに述べられているが、対台湾関係をどうするかについては全くといっていいほど述べられない。政府も政治家も全体としては台湾問題に対して消極的な姿勢が続いてきた。だがこの数年、台湾問題に関心を持つ国会議員が確実に増えている。そして国会議員が自ら日台関係について講演会を行うまでになったのである。現時点では大江議員のほか、中津川博郷前議員、長島昭三議員は全国的知名度を得るには至っていないが、我々が精一杯応援して日本をリードしていく存在に押し上げていこうではないか。

懇親会の様子。

 

最後に恒例の台湾万歳を三唱。

 

大江康弘ホームページ

中津川博郷ホームページ

長島昭久ホームページ

 

     

 

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送