中山大学社会科学院民意研究センターが最新の世論調査を行ったところ、馬英九の支持率は41.3%、謝長廷の支持率は19.8%となり、これに「沈黙の螺旋理論」から推計したところ、総統選挙の得票率は56.4%が国民党の総統候補馬英九に投票し、43.4%が民進党の総統候補謝長廷に投票すると予測した。
中山大学民意研究センター研究員の黄志呈によると、民進党が不利という雰囲気の中で、態度を表明していない有権者の多くが謝長廷を支持すると推計し、謝長廷支持が43.6%と計算したという。調査は3月5日から7日の3日間にわたって行われた。
沈黙の螺旋理論とは多数派から孤立することを恐れて、少数派が自分の意見を表明しにくくなる現象のことで、少数派がますます少数派に転落していくという悪循環をもたらす恐れがある。沈黙の螺旋形成に大きな役割を果たしているのがいわゆるマスコミで、人々はマスコミの報道が多数意見と認識し、それに同調してしまう傾向がある。しかし時として民主的で公正な選挙が行われている国では、マスコミの論調や世論調査の結果と、選挙の得票率の結果にずれが生じるという現象も起こりうる。
台湾については、世論調査では馬英九が謝長廷に対して概ねダブルスコアのリードを示しているものの、実際には沈黙の螺旋理論によって密かに謝長廷を支持している有権者が少なからず存在することを示している。その一方で沈黙の螺旋理論を当てはめても、依然として謝長廷が苦戦状態であることは間違いない。
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